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(S.Y.K)出会い

胸闷!胸闷呐——!让人胸闷的500年前。让人胸闷的阎魔王和金蝉子。
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「・・・・・・いい風、ですね」

人気のない森の奥にある、これまた人気のない遺跡。

そこは以前地上界に降りて来た時に偶然見つけた、お気に入りの場所だった。
きらめく木漏れ日が美しい。
静寂な森と一体化している朽ちた遺跡は、どこか神秘的な雰囲気をかもしだしている。

風にそよぐ、葉ずれの音。
暖かい、日差し。

——同じこの地上で凄惨な戦いが日夜繰り返されているなどとは、とても思えない光景。

「・・・・・・ふう・・・・・・」

地上は、確実に蝕まれていた。
他でもない、天界と冥界の争いに巻き込まれで。
この美しい場所もいつかは炎に焼かれ、見るも無惨な廃墟となる。
天界と冥界、どちらが正しいなどとはもはや言うことすら出来ないというのに、戦が終わる素振りもない。
そして——私には、何も出来ないのだ。

一介の仙である私には、戦いを止める力などないのだから。
この美しい地上界の世界を壊すことなど、誰にも許されない。
地上の人間たちが壊すというのなら、まだ納得もいく。

だが、今この世界を傷つけているのは天界と冥界の者たち。
彼ら——否、私たちにそのようなことをする権利など、どこにもないとうのに。

「・・・・・・言うだけなら、誰でも出来ますね」

そう。
実際には何も出来ないから、私はここにいる。
未だ被害の及んでいないこのばしょで、現実から目を背ける。

「現実逃避・・・・・・ですか」

わかってはいても、わたしはたびたびここへと足を運んでいた。
この、美しい場所を。
せめて守りたいと思うのも,事実で。

私以外、誰もいない。
静寂に満ちた、不思議な場所。
ーーの、はずだったのに。

「え.・・・・・・?」

「・・・なんだ。
ひとり占め出来るかと思っていたが、他に知っている者がいたのか」


今日、その私の特等席には、知らない人が、いた。
黒い髪、赤い瞳。
一瞬、空気の色が変わったのかと錯覚を起こしそうなほどの、強い気を放つ人。

「あなた、は・・・・・・?」

「ここは静かで、気に入っていたのだがな」

そんな目の前の人が手にしていたのは、分厚い書物。
彼は遺跡の壁に背を預け。読書にふけっていたらしい。


ーー気持ちわかる。
ここは、ほっと息をつける場所だから。

「突っ立っていないで、座ったらどうだ。
お前もここへ、休息を求めてきたんだろう?」


「・・・・・・はい」

穏やかに、風が流れる。
木漏れ日の下で。
——それが、私とその人と出会いだった。

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